「この仕事、私じゃなくてもよくない?」ふとした瞬間にそんな考えが頭をよぎると、自分の存在価値すら分からなくなってしまう。
毎日忙しく働いているのに、手応えがない。何のためにやってるのか、心から「やりたい」と思えてない。そんな“やりがい迷子”状態に陥るのは、決して珍しいことではありません。
でもそのまま放置していると、燃え尽きたり、自己肯定感が下がったりするリスクも。今回は、そんな状態から抜け出すための“視点のリセット法”をお届けします。
「やりがいを感じなくなる瞬間」は、誰にでもある
最初は新鮮でやりがいを感じていた仕事も、ある程度経験を積むと、慣れや効率重視の流れで“感情”が入る余地がなくなってきます。
- ルーティンワークが増えた
- クライアントとの距離感が遠くなった
- 「誰のために」「何のために」が見えづらくなった
こうした状況は、自分が悪いのではなく、環境の変化や成熟によって起こるもの。つまり、「やりがいを感じられない=不適応」ではありません。
「理想が高すぎる」と、苦しくなる
やりがい迷子に陥りやすい人の多くが、実は“理想が高い”人です。
- もっと感謝される仕事がしたい
- 社会にインパクトのあることをしたい
- 自分にしかできない仕事がしたい
もちろん、それ自体は素晴らしいこと。でも、その理想が“今の現実”とかけ離れすぎていると、どれだけ頑張っても満たされない状態が続きます。

こうして、「やりたいことがない」ではなく、「理想に届かない自分がつらい」という状態に。
“誰かの役に立つ”は、意外と近くにある
私たちは「やりがい=すごいこと」「大きな成果」と思いがちですが、実際に“人の心”を動かしているのは、もっと身近でさりげないことです。
- 後輩から「話を聞いて安心しました」と言われた
- 社内での共有資料が誰かの仕事を助けた
- お客様が「丁寧に対応してくれてありがとう」と言ってくれた
こうした“小さな貢献”を見逃してしまうと、いつまでも“やりがいゼロ”の感覚から抜け出せません。
まずは、「自分が当たり前にやっていること」が、誰かの役に立っていないか?を見直してみてください。
自分の“こだわり”に気づくと、やりがいが戻る
もう一つ、やりがいを見失っている人にオススメなのが、「自分がこだわっているポイント」を言語化してみることです。
- 相手の話を遮らずに聞く
- 資料は“使いやすさ”を重視する
- 細かい進捗管理を徹底する
これって、誰にでもできるようで、誰にでもできることじゃない。あなたにとって“当たり前”のこだわりが、すでに価値なんです。
それに気づけると、「私にしかできないことがある」と思えるようになります。
やりがいは、“探す”より“育てる”もの
やりがいというのは、どこかに“落ちている”わけではなく、今やっている仕事の中で、少しずつ「意味づけ」していくものです。
「この仕事、正直あんまりやりたくないけど…」というタスクでも、
- 誰の役に立ってる?
- 自分のどんなスキルが鍛えられてる?
- どうやったらもっと楽しくできる?
こんなふうに問い直していくうちに、見えなかったやりがいや価値が、じわじわと立ち上がってきます。
あなたの“やりがい”は、すでにどこかにある
「やりがいがない」「この仕事じゃダメだ」と感じたとき、一度立ち止まって、“感じられない理由”を見つめてみてください。
理想と現実のギャップを埋めるのは、他の誰でもない、“あなた自身の視点”です。
やりがいは、劇的な成功や転職だけで得られるものではありません。むしろ、いまここにある仕事の中から、小さな意味を見つけていくことが、一番リアルで、長続きする“納得感”につながります。